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資格解説:気象予報士 〜本当は難関試験じゃない〜

どのような資格?

国家資格なのにほとんどの人は趣味で取得

 天気予報(予報業務)を行う事業者は、現象の予想を気象予報士に行わせる義務があります。 気象予報士以外が天気の予報業務をすることは法的に許されません。当然ですが、仕事以外で天気予報をする分には資格は不要です。一般人が「明日は晴れるだろう」「雨になるだろう」と各々好き勝手に趣味の範囲で予報するのは自由です。趣味ではなく仕事として予報業務に従事する際に必要となる資格ということですね。

  とは言っても、大半の気象予報士は趣味として資格取得をした者であり、生業としている者はほんの一握り(数%以下)です。テレビのお天気コーナーに出演しているキャスターも、自前で予報業務をしているわけではなく、あくまでも解説をしているだけですから、気象予報士の資格は不要です。お天気コーナーの出演者は、箔を付けるために取得しているだけです。筆者も天気予報が自分でできるぐらいの知識を取得できたらいいなあ、ぐらいの緩い理由で取得し、気象業務には一切関わっておりません。

(参考:気象庁HPより/気象予報士について)

www.jma.go.jp

試験内容

   試験の内容は当然、気象の知識(理学的知識、天気図の読み方、予報の解釈など)を問うものが中心となります。

 試験は大きく分類すると学科試験と実技試験があります。学科試験がマークシート式、実技試験が記述式となります。筆者は当初、実技試験をペーパーテスト以外の何か実技をするものだと思っていました笑。実際には実技といっても、単に記述式のペーパーテストに過ぎません。

 学科試験にはさらに「一般知識」と「専門知識」があります。後述しますが、参考書も「一般知識」編、「専門知識」編、「実技試験」編の3冊に分かれているものがおすすめです。

 実際にどのような問題が出題されるかは、下記のHPに過去問がありますので、参照してください。

www.jmbsc.or.jp

 
 気象予報士に関するよくある誤解

よくある誤解その1:気象予報士試験って難関試験でしょ?

気象予報士試験は難関試験ではありません。その証拠に小学生でも合格しています。合格率が5%程度なので、この数字だけで判断すると一見難関に思えますが、これには数字上のトリックがあります。他の国家試験と違って業務上の必要性から取得する者(=プロ)が少なく、趣味の延長線上で受験する者(=アマチュア)が多いからです。はっきり言えば、勉強不足のアマチュア受験生が合格率を下げているだけです。プロが受ける試験で合格率が5%なら確かに難関試験ですが、アマチュアのド素人が受ける試験で合格率が5%なら難関試験ではありません。単に母集団のレベルが低いだけです(少し言い過ぎですが)

 難関試験だと錯覚してしまうもう一つの理由は、記述式の回答欄があることでしょう。記述式試験の場合、たとえ問われる問題の難易度のレベルが同一であっても、マークシート式に比較して正答率はグッと下がります。知識がある事と、それを記述できる事はまた別です。知識は十分にありマークシート式なら回答できるのに、記述式で問われるとお手上げ、という受験生も多いのです。

 

よくある誤解その2:気象予報士であれば天気予報が自力で可能になるのでしょ?

→予報業務はそんなに甘くありません(と言っても筆者も実際の予報業務のことは何も知りませんが)気象予報士の資格を所得するぐらいでは、実際に予報する能力は身につきません。せいぜい、気象庁の天気図や発表を正しく理解できるだけです。

 

実際に気象を予報するには、

  • 情報を収集するセンサー(アメダスなど)や人工衛星(ひまわりなど)があって
  • センシングした情報を処理し気象を予測するスパコンがあって
  • 何年もの実務経験を積み知識と経験を蓄積して
  • 組織(気象庁やウェザーニュースさんなど)としてのノウハウを活用して 

初めて可能になります。

 声を大にして言いたいのは、気象予報士試験は大して難関試験でもないし、取得したからといってすぐに自力で詳細な気象予報ができるレベルには到達しない、ということです。あくまでも趣味の資格ですね。

 

取得までの最短勉強時間は?

 筆者の経験では、100時間未満でした。試験勉強を始めたたときの筆者の気象知識は、中学校理科で習った知識だけ、、、。それでもなんとかなりました。

 

勉強方法は?

 中学校レベルの知識しかない筆者が下記の3冊だけで独学合格しました。

本当にオススメです。本書以外、何も購入していません。

 オススメの3冊

<オススメのテキスト:一般知識編>

 

 <オススメのテキスト:専門知識編>

 

<オススメのテキスト:実技編>

 
科目免除制度を活用しよう

 気象予報士は難関試験ではない!と断言しておいて恐縮なのですが、筆者は3回目で合格しました。「2回受けたけど残念ながら落ちてしまい、3回目でやっと合格した」ということではありません。筆者は受験するときに研究が忙しく、勉強時間を多く確保できなかったので、最初から3回目での合格を目指していました。気象予報士には科目免除制度がありますので、学科試験で合格した科目は、1年以内であれば試験が免除されます。この制度をうまく活用すれば、勉強する科目を1つに減らせますので、勉強時間が確保できないときは有効な手段です。もちろん、1発合格を目指すのもありです。がんばってください。