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資格解説:第二電気主任技術者 〰試験勉強時間と参考書〰

どのような資格?

 ・第二種電気主任技術者免状

   170,000V未満の電気工作物 の保安の監督が可能 となる資格です。

詳細は以下の解説を参照してください。

 

shikaku-fa.hatenadiary.com

 

取得までの最短勉強時間は?

 次のとおり、受験者の経歴により3通りに分類した上で、筆者の独断と偏見による合格までに必要な最短勉強時間は、

 

Aさん:大学で電気工学を専攻し、強電系の知識(電力の複素表示、回路の過渡現象を微分方程式で解析できる、ラプラス変換がわかる)がある。

→最短50時間

 

Bさん:第三種に合格し、これから第二種の勉強を始める。第二種レベルの数学力(電力の複素表示、回路の過渡現象を微分方程式で解析できる、ラプラス変換がわかる)はない。

→最短150時間

 

Cさん:数学や電気の知識は中学卒業レベル

→いきなり第二種の受験は無謀で、勉強効率が悪いです。自転車にのったことのない人が普通二輪の免許を取得しようとするようなものです。まずは第三種を取得することを推奨します。

(第三種の取得はこちらの記事を参照してください) 

 

というところでしょうか。これぐらいは最低でも勉強時間が必要だ、あるいはこれぐらいでも合格する可能性が十分ある、という時間の目安です。

 

勉強方法は?

 以下では、Aさん、Bさんにそれぞれ勉強方法を提案します。

<Aさんに提案する勉強方法>

 1次試験も2次試験も、参考書は購入せずに、いきなり過去問から着手すればOKです。

(いきなり過去問から着手することのメリットはこちらの記事を参照してください)

 電験二種の難しさは、電気の知識というよりはむしろ要求される数学力にあります。あなたが大学で工学部や理学部を卒業したのであれば、その難しさは既に学生時代にクリア済みなのです。よって、取り立てて新たな勉強は不要なので、いきなり過去問から着手すればOKです。

 

過去問を解く→分からない問題や間違えた問題は解説を読み、理解・暗記する→過去問を解く

 

のサイクルを繰り返し、過去問5年分(完璧を期すなら10年分)を完全回答できるよう目指してください。

 

 10年分が確実に解けるようになれば、基本的には合格最低点(6割)には到達するでしょう。

(筆者は5年分しか解きませんでしたが、運良く合格しました。これは運がよかっただけで、基本的に10年分は勉強しましょう)

 

 参考書を購入する必要はなく、過去問だけで十分合格できることは、私が経験済みです(本当は参考書が欲しかったけど、高価なため購入できなかった笑)理解が甘いな、と思うところはググれば大抵解決します。お金と時間は節約しましょう!

 

 はっきりいって、、、

電験二種は世間で言われているほど難しくない!

です。あなたが理工系(機電)出身であれば、大学の定期テストや大学院入試の方がよっぽど難しいと思いますよ。

お勧めの過去問題集

 電験三種は星の数ほど問題集がありますが、電験二種になるとその選択肢が一気に減ります。これといって個人的なオススメはなく、詳細な解説があれば何でもよいと思いますが、個人的に使用したものを3冊挙げておきます。

 

<1.電験に定評のある電気書院の過去問題集>

 

<2.電験一種を将来的に受験するならこちらがお得(一次対策)>

 

*問題数が膨大なので、全てを解くのは非現実的です。各自の都合にあわせて、解く量を調整することが必要です。なお、電力系統の問題は一種の問題を含めて全て解くことをオススメします。電力科目の一次試験の内容は二次試験の論説で出題されるから。

 

<3.電験一種を将来的に受験するならこちらがお得(二次対策)>

 

<Bさんに提案する勉強法>

 実は電験二種も電験三種も、要求される電気的な知識はほとんど変わりません。では何が違うのかと言いますと、それはずばり数学力です。三種のときには定性的に回答すればよかった問題も、二種でも数学を使用して定量的に回答する必要があります。(例.電気回路の過渡現象)逆にいうと、電験三種合格者が電験二種で必要なのは数学力のレベルアップだけです。改めて二種向けに電気の勉強をする必要はありません。Bさんが買うべきは電気の参考書でなく実は数学の解説本なのです。

 

 まず、数学力をレベルアップしてください。以下がおすすめです。

 

 数学力のレベルアップ が完了したら、後はAさんの勉強方法と同じです。上記のAさんの記事を参照して、過去問10年分を目安に繰り返してください。

 

第二種のワンポイントアドバイス!

 最後に第二種を受験する上でのアドバイスをまとめておきます。

 

一次試験の難易度は三種と大して変わらない!

→電験三種をクリアしたなら、そのまま電験二種の一次試験の過去問に進んで問題ありません。特に、法規科目に関しては三種と難易度は変わりません。もちろん、回路の過渡現象など電験三種レベルでは解けない問題もあるのですが、そのような問題に出会うたびに学習することをオススメします。

 

・一次試験対策も二次試験対策も基本的には過去問10年分だけでOK!

→試験対策の柱は過去問演習であり、参考書はなくてもなんとかなります。もし参考書を購入するなら、電気理論そのものではなく、電気数学に関する参考書をオススメします。

 

・二次試験は昭和の鬼畜問題に手を出すな!

→昭和の問題は令和の試験問題に比較し難易度が高めなので、平成以降の過去問だけをこなせば試験対策として十分です。

 

・二次試験の「機械・制御」はどの分野を捨てるか決めよ!

→パワエレ分野を捨てて、制御分野、誘導機分野、変圧器分野に注力することを推奨します。パワエレは難易度が高く、制御、誘導機、変圧器は問題パターンが少ないため。

 

・二次試験の試験勉強は論説よりも計算問題を中心に!

→パターン問題の多い計算問題に比較して、論説問題は出題範囲も広く対策が比較的難しいため、計算問題対策に比重を大きくとるのが電験二次試験のセオリーです。イメージとしては計算7:論説3ぐらいで試験勉強をするのがオススメです。

 

・一次試験の「電力科目」は集中的に勉強すれば、二次試験の論説で役立つ。

 →一次試験の問題文を丸ごと暗記するぐらいの気持ちで勉強をしてください。「電力・管理」科目の論説で役に立ちます。

 

がんばってください!